先日、友人が結婚した。具体的にいつだったかは覚えていないが、親しい友人の中では彼が一番最初に配偶者を持つことになった。突然報告されたので驚いたが、それでも喜ばしい報告だった。
喜ばしい報告ではあったが、あえて言えば、彼が結婚を決めたのは彼が望んだからでも彼のパートナーが望んだからでもなかったらしい。
というのも、結婚の後押しとなったのが、彼女との同棲期間中に突然彼の転勤が決まりり、差し迫って2人の将来を決めなければならなくなったことだそうだ。
結婚を前提に2人とも移転先へ移り住むか、それぞれ別の場所で各々の道を歩むのか。冷静に考えれば、一旦別居になるとしても、後々再会し軌道修正することは十分可能だろう。しかし彼曰く、現実的に見れば結婚を前提に移住するか別れるかの二択しかなかったらしい。
私の知る限り、彼らの同棲生活は成り行きで始まったと記憶している。交際期間もそう経っていない頃、気づけば彼はパートナーの家に転がり込んみ、同棲を始めていた。だから、もとより2人は将来を見据えて同棲生活を始めたわけではなく、気づけば同棲していたようだった。
実際、結婚はもう少し遠い未来と友人は考えていたようだが、今回の出来事は「青天の霹靂」と言ったところで、環境の変化に伴う不可抗力によって共に結婚を意識し、そのまま婚約するに至ったらしい。
電話で話した時、彼は「突然自分の人生が固まっていくことに焦りと困惑が隠せない」と言っていた。 ”人生何があるか分からない ” 擦り切れるほど使い回された言い回しだが、今回ばかりはその言葉に納得する。
私が男性だからか、てっきり「結婚」は自ら迎えにいくものだと思っていた。しかし、「結婚」の方から迎えに来ることもあるらしい。
「人生という名の荒波にオレは飲み込まれているよ」という友人の言葉が印象的で、不覚にもそれが可笑しかった。彼は幸なのか不幸なのか。
ただ、二人とも同棲生活をとても楽しんでいたようであるし、この出来事が彼らにとって良きターニングポイントになることを願っている。